浜昼顔 
2007.6.08

梅雨入り間近の一日、車を飛ばして外房の浜辺に
浜昼顔に会いに出かけた。
九十九里浜の南四天木海岸には浜昼顔の群生地がある。
夏のシーズンには海水浴客で賑わうのだが
オフシーズンの浜辺には人っ子一人いなかった。
この日、天気予報は雨になることを報じていたが
浜につく頃はすっかりと晴れて、潮騒を聞きながら
久しぶりにリラックスしたひと時を過ごすことが出来た。


ドライブコース
湾岸道路ー千葉東金道路東金インター
ーR126号ー東金九十九里道路ー九十九里ICー南四天木海岸


白砂に浜昼顔は埋もれ咲く
智恵子遊びし九十九里浜
コマツヨイグサ

光太郎と智恵子の銅像
九十九里東金道路・今泉パーキングエリア
千鳥と遊ぶ智恵子詩碑

太平洋の荒波洗う九十九里町、「国民宿舎サンライズ九十九里」の裏手に
「智恵子抄」の一節、”九十九里の初夏”を記した詩碑があります。
詩人で高村光太郎の妻、智恵子は九十九里浜松林内の「田村別荘」に
昭和9年5月 から昭和9年12月に病気療養していました。光太郎は病気の妻をいたわり、
目の前に広がる九十九里の大海原や松林、 砂浜の道なき散歩道を散策しました。
九十九里浜には毎週末、妻を気遣いながら、いとおしく見守る光太郎の姿がありました。
渚で無心に千鳥と遊ぶ智恵子の様子を光太郎は、詩「千鳥と遊ぶ智恵子」で
「人っ子ひとり居ない 九十九里の砂浜の  砂にすわって智恵子は遊ぶ・・・・・」と詠んだのです
九十九里町観光協会HPより抜粋


智恵子抄:千鳥と遊ぶ智恵子

人っ子ひとり居ない九十九里の砂浜の
砂にすわって智恵子は遊ぶ。
無数の友達が智恵子の名を呼ぶ。
ちい、ちい、ちい、ちい、ちい、・・・・・
砂に小さな趾あとをつけて
千鳥が智恵子に寄って来る。
口の中でいつでも何か言っている智恵子が
両手をあげてよびかへす。
ちい、ちい、ちい、・・・
両手の貝を千鳥がねだる。
智恵子はそれをぱらぱら投げる。
群立つ千鳥が智恵子をよぶ。

ちい、ちい、ちい、ちい、ちい、・・・
人間商売さらりとやめて、
もう天然の向うへ行ってしまった智恵子の
うしろ姿がぽつんと見える。
二丁も離れた防風林の夕日の中で
松の花松の花粉をあびながら私はいつまでも立ち尽す。




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2007.6.08


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