晩秋の善光寺平は長閑に晴れ渡って、 遠くには雪を頂いた北アルプスの峰々が白くかがやいていた。 善光寺へ参拝後、かねてよりの念願であった松代焼の窯元、 松井陶園を訪ねた。 信越道・長野インターから程近いところに、目指す窯元はあった。 店内に入って見ると、なまこ釉の器が沢山並んでいた。 しかもどれもが皆同じ「青なまこ」である。 店番をしている女性に尋ねると、藁灰や籾灰を釉薬の主原料にしているとのこと。 天然の灰を原料にしているので、同じ釉薬をかけても それぞれ微妙に発色が違っているとのことだった。 松代焼は江戸時代には窯元も多く、繁栄していたが、 昭和初期には総て廃窯となってしまった。 その後、昭和47年になって、古文書を参考に復活されたそうである。
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